歳晩のみぎり、冬の寒さが身に染みるころとなりました。
皆様、体調を崩されておりませんでしょうか。
「師走」という名の通り、愛染院でも新しい年を迎えるための準備に追われております。
今年一年を振り返ってみると、
愛染院にとっては「再起」の年になったと感じております。
熊本地震から苦節六年、
本堂なきお寺の住職として
仏様や仏具の落ち着く場所がないという事実に日々心を痛めてまいりましたが、
一昨年の十二月に本堂が完成し、新築された本堂の鍵を受け取って、
やっとお寺の住職としての当たり前の日常が戻ってきたのだと、
そしてこれが愛染院にとっての新しいスタートになるのだと、
身の引きしまる思いでした。
再建にあたり、お力添えいただいた檀信徒の皆様には
改めてこの場をお借りして、厚く御礼申し上げます。
本堂の再建を目指す中で、
先代のご住職の方々から代々受け継がれてきた逗子などの大型仏具を
断腸の思いで解体せざるをえなかったり、
愛染院の新しいスタートにお立会いいただきたいという一心から開催を予定していた
落慶法要を未だ衰えないコロナの影響から断念したりと、
苦境に立たされる場面が何度もありました。
しかし、新しく再建された本堂で
仏様に般若心境を唱えるたびに、その日々も無駄ではなかったのだと
報われた思いです。
コロナとの付き合い方も分かってきたので、
来年こそは感染対策をしっかりと取りつつ、
檀信徒の皆様への大きな感謝とお披露目の気持ちを込めて、
落慶法要を催したいと考えている所存でございます。
暮れゆく年を思いながら、
今年も檀信徒様、ご先祖様、歴代のご住職の方々、
そして私を支えてくれた家族、全ての方々に
「感謝」という言葉を贈りたいです。
来たる新年も愛染院をよろしくお願いいたします。
コメント